はた珈琲店@元町

神戸から新開地、元町、花隈町まで歩く。
チェックアウトは私ひとりで、皆は早朝からのレース決勝のため早々とホテルを出ている。
目当てのクラシック喫茶アマデウスへ向かうため花隈に赴いたが、
アマデウスは私の想像していたようなクラシック喫茶ではなく
おまけに貸し切りであったため入ることもできず、向かいのはた珈琲店に入ることにした。
外観は木造、これなら、と思い中に入ろうとすると入り口は自動ドア。
出鼻を挫かれたような気持ちになりながら店に入った。
木造の、古めかしいクラシカルな喫茶店がすきで、
あちこち探し歩いたがいきなり自動ドアでは入店前にはずれを引いた気分にならないか。
うだうだ考えるも、店内にはコーヒーカップが様々ならび、やや好みの店だった。
季節も季節で花屋には私のすきな紫陽花が並ぶ時期になった、
普段なら迷うことなくブレンドを選ぶが、紫陽花ブレンドにした。
あと、シナモントースト。
ほかにクラシック喫茶か名曲喫茶はないか、携帯をかちかちしていると、かちゃりとコーヒーカップの置く音がした。
コーヒーカップの柄は、先ほど別の喫茶店の前にあった芍薬
この時期の、紫陽花と芍薬は街で目をひく美しさだ、私のとてもすきな花。
なんとなくで入ったが、ちいさく当たりをひいた気持ちになった。
店を出る際の自動ドアはまるで気にならない。
器の外側が旨い店というのは、ときどきこうして巡り会うことができる。
晴れているので三ノ宮まで歩くことにした。